乗馬の体重制限はどれくらい?目安となる体重や制限する理由を解説

乗馬の体重制限はどれくらい?目安となる体重や制限する理由を解説

アウトドアなレジャーでは、安全のために身長や体重、年齢などに制限が設けられています。馬に乗って楽しむ「乗馬」においても同様です。とくに乗馬では、体重に制限が設けられている場合が多く見られます。

本記事では、具体的な体重制限の数字や体重制限を設ける理由などについて解説していきます。「乗馬に挑戦したいけれど、体重が理由で挑戦できない」という方は、ぜひ本記事を参考にしてください。

乗馬における体重制限は?

多くの乗馬クラブでは、乗馬する方の体重に、ある程度制限が設けられています。体重が軽い分には問題ありませんが、重すぎると馬に負担がかかってしまうことが理由です。多くの乗馬クラブでは、体重の上限を80~100kg程度に設定しています。クラブごとに制限体重は微妙に異なるため、不安な方は事前にホームページなどを確認しておきましょう。

理想は馬の体重の10%

馬から最大限のパフォーマンスを引き出すために、騎乗する人間の体重が、馬の体重の10%未満であることが理想だといわれています。たとえば、500kgの馬である場合、騎乗する人間の体重は、馬具をあわせて50kg未満でなければなりません。

ただし、騎乗するために必要な鞍や腹帯などの馬具にもかなりの重量があります。たとえば、鞍の重さはおよそ5kgです。500kgの馬に乗る場合、人間自体の体重は少なくとも45kg未満まで落とさなければならないでしょう。ここまで体重が軽い方は、かなり限られてしまいます。

そのため、馬具を合わせて馬の体重の10%という数字は、あくまで理想的な基準だといわれているのです。実際には馬の負担になりにくい15~20%くらいが、騎乗における適切な体重として判断されています。

30%以上は馬の負担に

騎乗する人間の体重が馬の体重の20%を超えると、馬への負担がかなり厳しくなっていきます。25%を超えると目に見えて馬の息が上がり、心拍数も上昇していきます。馬の安全や福祉を考慮すると、馬具を含めて、20%以下が適当だといえるでしょう。

騎乗する人間の体重が馬具をあわせて30%を超えてしまうと、馬の背中や足を痛める原因となります。一時間未満の乗馬体験であっても、自分の体重の30%以上の人間を乗せ続けることは、馬にとって大きな負担です。馬の健康な生活を守るために、乗馬クラブや牧場では制限体重が定められているのです。

小柄な選手が多く見られる競馬とは異なり、乗馬の場合は小柄で軽ければ有利というわけではありません。体重が重いことで馬をスムーズに動かせたり、馬を弾ませやすくなったりといったメリットもあります。自分の体重に合わせて、適切な馬に騎乗しましょう。

馬の種類ごとに違いも

馬は種類によって、大きさや体重がかなり異なります。「重種」といわれる体重が800kg以上の馬から、小柄なポニーまでさまざまな種類がいます。それぞれの種類や体格に合わせて、騎乗できる人間の体重も変化するのです。重種の馬であれば、100kgの人間でも騎乗が可能でしょう。サラブレッドなどの「軽種」といわれる種類の馬も筋肉がしっかりしついているため、体重が重めの方でもしっかり支えられます。

一方、体の小さなポニーは子どもさえ騎乗できない品種もあります。ポニーなどの小さな馬を中心に飼育する牧場では、体重を理由に断られる可能性も高いといえるでしょう。体重制限が不安だという方は、幅広い品種を飼育していたり、大きい馬を中心に飼育していたりしている牧場、乗馬クラブを選んでみてください。飼育している品種や具体的な体重制限については、乗馬クラブのホームページで確認が可能です。

小さな子どもは身長と年齢に制限がかかることも

小さな子どもが乗馬をする場合には、体重ではなく、身長や年齢で制限される可能性があります。乗馬における身長・年齢制限とは、長身の方や高齢者の方を制限するものではありません。小さな子どもが安全に乗馬を楽しむために設定されているものです。500kg前後もある体重に強靭な脚力をもつ馬は、扱いを間違えると、大きな事故に直結してしまいます。

まだ体や心が育っていない子どもが1人で馬に乗ることは、とても危険です。目安として、身長125㎝未満・年齢6歳未満(未就学児)の子どもが、制限の対象となります。「小さい子どもに乗馬を体験させたい」という方は、事前に問い合わせて、身長・年齢の制限を確認しておきましょう。また、親子で一緒に乗馬を楽しめる施設を探すこともオススメです。天城ホースビレッジでは小さなお子様にはレッスンではなく楽しく馬上で過ごすことを目的として指導しています。

まとめ

サラブレットをはじめとした乗馬クラブで飼育されている馬は、ある程度の重さに耐えられる強靭な足腰をもっています。競馬の選手として活躍したい場合を除けば、体重が制限されるということもほとんどないでしょう。ただ、体重が重いと騎乗する方の体にも負担がかかることがあります。「体重が気になる」という方はこの機会に、乗馬を通じてダイエットに挑戦してみてもいいでしょう。

「天城ホースビレッジ」では、基本的に体重80kg未満でのご利用をお願いしております。スタッフが馬を操作する「引き馬」であれば、90kg未満まで騎乗可能です。体重制限に不安があるという方は、お気軽にご相談ください。ご予約はホームページの予約システムより24時間空き状況の確認と予約の申し込みが可能です。